旅と、ごはんと、それから私

1988年生まれ理系女子による旅&ごはんブログ。「いってきます」と「いただきます」を楽しみに生きています。

【ワーホリ】カウリの森ワイポウア

ワイポウア森林保護区(Waipoua Forest)には、森の神・森の父と呼ばれる巨木たちがいました。

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その巨木はマオリ語でカウリ(Kauri)と呼ばれていて、マツなどの針葉樹の仲間。ニュージーランド北島の北部でのみ分布しているようです。農学部的にはニュージーランド固有種、というだけでワクワクします。

しかし私は「見に行きたい!」という気持ちだけで突っ走り、あまり下調べもせずグーグルマップに導かれるまま行ったので、なぜか山奥の舗装されてない砂利道を進みそうになって「この先はさすがに違うだろう…」と引き返したり、目的地を改めて調べようにも電波が圏外になったりして迷子状態でした。

これは引き返した途中で見つけた案内看板。

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こんなに見所があるならちゃんと調べてから来たらよかったと思った瞬間です。準備は大切。
でも、そんな思い出深いワイポウアは道に迷った分、カウリに出会えたときの感動はひとしおでした。


まずたどり着いたのはカウリウォーク(Kauri Walks)。

観光名所だから分かりやすい看板や大きな駐車場があるだろうという、日本人的な感覚をことごとく裏切ってくれるのがニュージーランド
入口が道路から奥まっているのと、目立つような看板がなかったので完全に通り過ぎちゃってました。

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ここは、テ マツア ナヘレ(Te Matua Ngahere)とも呼ばれているルートのようです。

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途中に分岐があって、4本のカウリが並んで生えているというフォーシスターズ(Four Sisters)へは通行止めでした。残念。

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しかし、山の中を30分ほど歩く間に、カウリの木をたくさん見つけました。

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特徴としては、幹の下の方に枝はなく、カサブタみたいにぺりっと剥がれるような樹皮をしているとのこと。

おお、これか。

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かなり背の高い木なので、写真に収まりきらない大きさです。

この後もあまり人ともすれ違わず、道もところどころ舗装が途切れたりしていましたが、このルートの一番奥には、森の父(Father of the forest)と呼ばれている巨大なカウリが存在していました。

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もののけ姫の世界かと。

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標識によれば、胴回り16.4m、幹の高さ10.2m、全長29.9mだそうです。当然、カメラに全ては収まりません。
でも、写真に撮るだけが記録ではないんですよね。"目的地で撮ったしじゃあ帰ろう"ではないということをこの木は教えてくれる気がします。ベンチがあるので、そこでじっくりと木の枝振り、波打つような樹皮、幹に刻まれたシワやコブ、周りに生える木々との対比、鳥など生き物たちの声や存在感、いろいろなことを感じ取りながら観察してほしいと思います。

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この木の迫力は自分の目で見て感じてもらうしかないです。


帰りは剥がれ落ちてる樹皮を拾って、何の形に見えるか想像して遊びながら駐車場へ戻りました。
これはダチョウ。

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リスに見える。

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なんか琵琶湖みたい。

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そして、次に向かったのはタネマフタ(Tāne Mahuta)のルート。
道に迷ったのもあって、この時点で夕方の17時近く。ゲートの閉鎖時間はないですが、せっかくなら明るいうちに見たいです。

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こちらの方がしっかりとした入り口になってます。しかし、駐車場らしきものはなく、みんな道端に路上駐車してました。それでいいんだニュージーランド
タネマフタはロゴがかわいいです。

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こっちのルートは入口から5分程度であっさり目的地に到着しました。さっきは往復1時間以上かかっていたのでだいぶ差があって驚きました。

タネマフタはマオリ語で森の神(Lord of the forest / God of the forest)という意味だそうです。

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この木は現存するカウリの中では最大にして最古のものと言われています。
でも、森の父と比べて少しほっそりした印象。

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しかし、樹高は51.5mもあるようで、樹齢は1250年〜2500年ほどだと言われています。
50メートルの高さ、紀元前から生きているかも…スケールが大きくてうまく想像できませんでした。ただただ圧倒されるだけ。


ちなみに、カウリの栄養根は地中浅くにあって傷つきやすいので、根を踏まないように、決められた歩道の上だけを歩くようにという看板がありました。

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また、入口では森の生態系保護のための靴の消毒コーナーも。

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大きくて立派な木をすばらしい思うのは人間、でもそれを破壊するのも人間。
自然と共に生きていくことの大事さと難しさを同時に考えさせられる滞在でもありました。ニュージーランドって、身の周りから学べることが本当に多い国だなと思います。

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