【ワーホリ】マオリとキリスト教
ロトルアはマオリの人たちが多く住む土地でもあります。
マオリの文化に少しでも触れたいなら、ぜひ立ち寄ってもらいたい場所。それはオヒネムツ地区にありました。
オヒネムツ マオリ村(Ohinemutu Maori Village)にはマオリの集会所や教会、墓地などがあって、今でもマオリの人たちが生活しているエリアなんですが、観光客に公開してくれています。
そこへちょっとおじゃましてきました。
広場の中で一番目立つ建物。
これは「マラエ」と呼ばれていて、集会所・祭祀場として使われます。
マラエにはびっしりとマオリの彫刻が施されていて、近くで見るとその細かさが分かります。
ひぇー、こんなに細かくして、彫るの間違えちゃったらこの柱全部やり直しじゃん…、と気が遠くなるような作業を想像しちゃいました。
こんなに接近したのは初めてだったので、この人(妖精?)の目にパウア貝が使ってあることに気がつきました。
広場を挟んで、マラエの向かい側には教会があります。
この教会に一番行ってみたかったんです。
というのも、キリスト教の教会なんですが、椅子や柱などにマオリの彫刻が使われているからです。
ガラス窓には、毛皮のマントのようなマオリの衣装をまとったキリストの姿もありました。
外の芝生を歩いているみたい。
美しいです。
このマオリ風の教会を見て感じるのは、イギリスをはじめとしたヨーロッパの人たちがキリスト教を布教したり文化を持ち込んできた来た時代に、マオリが自分たちの文化とミックスさせながら受け入れていったという歴史があるんだな、ということです。
そもそも、かつてマオリは何を信仰していたのだろうかと考えた時に、おそらく、アイヌやインディアンのようにアニミズム(すべてのものに魂があるという宗教観)の考え方を持っていたと思います。
そして、その宗教観を変える、というのは一筋縄ではいかなくて、きっとヨーロピアンとマオリとの間にいさかいもあったはず。
でも、そんな中で、お互いの文化を融合させた象徴のようなこの教会は、すごく誇らしいものなんじゃないかと感じました。違いを排除するのではなく、上手く取り入れることの大切さを教えてくれるようでした。
ちょっとマオリについて深く考えちゃいました。
こういう民族学的なことを考察するの結構好きです。
あと、ステンドグラスもマオリでよく使われるモチーフがあしらわれていて、きれいでした。
教会の外にはマリアかな、と思う像も。
台座の顔がちょっと怖いですが。
少しこの広場から離れて歩いてみると、周辺はロトルアらしく沸いていました。
地面があったかい場所もありました。ちょっと硫黄が結晶化してて黄色くなっています。
床暖房みたいで冬は寒くないんじゃないかしら。
こちらは、野菜の地獄蒸しとか、温泉卵が作れそうな沸いてる井戸。
お風呂は天然温泉なのかな、と思いながら歩いていましたが、湯船に浸かるのは日本人だけですかね。
ちょっと住んでみたい気もするエリアでした。
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